- 「選択肢の中で一番厳しい環境を選ぶことが成功に繋がる」英語が苦手だからこそ英語が公用語の楽天に入社
- 社内で付いたあだ名は特攻隊長。選抜メンバーとして参画した楽天モバイルの立ち上げで立ちはだかった壁
- ビジョンは、法人に目を向けた事業の柱を増やすこと。他社と協業し、もっと日本を盛り上げたい
「選択肢の中で一番厳しい環境を選ぶことが成功に繋がる」英語が苦手だからこそ英語が公用語の楽天に入社

ー まずは経歴について教えていただけますか。
新卒で楽天に入社。1年目の配属先は楽天市場に出店する店舗の営業でした。主に食品ジャンルを担当。3年目からはマネージャーとなり、日本全国さまざまな地域に出張して忙しくも楽しい毎日でした。そして、5年目のある日「明日から屋上に登ってアンテナ立ててくれ!」と言われ、全く毛色の異なる楽天モバイルに異動になりました。当時、会社としては早くサービスをスタートしたいものの、基地局がまだ全く立っていないという危機的状況だったのです。楽天市場から10名のメンバーが選抜されました。最終的には3,000人という大きなチームになっていました。基地局がある程度でき、目処が立った頃、今度は全国に1,000店舗ある楽天モバイルのショップの統括。その後は、営業とマーケティングの責任者として、法人事業の立ち上げに従事しました。そして楽天で10年勤め、昨年株式会社メルカリに転職しました。
ー 新卒入社でその会社を選んだ理由は何だったのですか?
就職活動は、ベンチャー感があって、自分が大きく成長できる会社を中心に見ていました。複数社の選択肢の中で、楽天に決めた理由は、公用語が自分の苦手意識のある英語であったから。自分が大切にしてきた『選択肢の中で一番厳しい環境を選ぶことが成功に繋がる』という信念のもと決断しました。入社の条件にTOEIC800点とありましたが、当時の私はTOEIC405点。おそらく内定者の中で一番低い点数だったと思います(苦笑)まずは残された学生の期間でフィリピンのセブ島に2ヶ月間語学留学し、苦手意識を取り除きました。入社当初は文法も発音も最悪でしたが、羞恥心を捨て、やらなければならない環境に身を置いたことで、今は苦手意識もなくビジネスで困ることなく使えるほどになりました!
ー 入社前後でギャップはありましたか?
思っていた通りで、新入社員研修ですぐに会社と自分の価値観がマッチしていると認識することができました。競争性があり社員の成長意欲が高いことや、チームで仲間と協力して物事を遂行する会社の風土は自分がまさに求めていることでした。価値観があっていたからこそやるべきことのタスクの落とし込みがスムーズにでき、営業研修で1位を取ることができました!振り返ると、一日に数百件の営業電話をしていましたね。
社内で付いたあだ名は特攻隊長。選抜メンバーとして参画した楽天モバイルの立ち上げで立ちはだかった壁

ー 配属先は楽天市場に出店する店舗の営業だったのですね。
はい、食品ジャンルなどを担当しました。1年目は、とにかくわからないこと、疑問に感じたことは何でも先輩方に積極的に質問しました。アドバイスを頂いたら、すぐ行動に移すよう心がけていました。そのスピード感から新幹線みたいと言われていました。社内でのあだ名は、新幹線に始まり、ブルドーザー、特攻隊長と進化していったのもいい思い出です(笑)
私のビジネスマンとしての土台は、この時の先輩方からの教えによりできたものだと思っています。2年目からは社内最速で役職に就き、マネジメントとしてのキャリアをスタートし、3年目にはマネージャーとなり、その頃から個人の営業成績よりもチームで目標を達成することに、より喜びを感じるようになりました。
ー そして、選抜メンバーとして楽天モバイルの立ち上げに参画されてからはいかがでしたか?
会社としても大きな投資を決めた事業だったので、失敗できないなという緊張感はありました。採用も進み、メンバーが増え、どんどんチームが拡大しても、突破口が見えない状態が続いた時期は苦しかったです。当時は悩みながら、とにかくよく働きました。そんな状況でしたが、何故かすごく楽しかったのを覚えています。スピード感を意識して動いていましたし、何かを変えよう、エポックメイキングなことがしたいという気持ちからかどこかワクワクしていました。危機的状況をどうやって打破するのか、一人ではなく、チームみんなで考える日々の中、会社のトップも交えて、毎日ミーティングを重ね考え抜くと、徐々にその糸口が見えてきて、ようやくサービスを開始できた時は本当に嬉しかったです。
ー そこから転職を考えたきっかけは何だったのですか?
私自身、定年まで楽天で働こうと考えていました。しかし、色んな価値観がある中で、一社で働き続けるのは視野を狭くしているのではないかと思い始めたのがきっかけです。楽天グループのトップが商談時に、どうしたらもっと日本に競争力を付けられるかという話をされているのを目の当たりにして、自分が見ていた範囲は会社という小さい単位だったなと気が付いたのです。尊敬する上司にキャリアについて相談したところ、「自分の市場価値をもっと広く見られるといいのではないか」という言葉を頂いたこともあり、必ずしもここにずっといることだけが正解ではないのかもしれないと悩みました。最終的には、繰り返しになりますが「苦しいと思う環境を選ぶ」という価値観で決めました。これまで築き上げてきた人脈や信頼関係だけで仕事が回せる環境に甘えないと決断した結果、株式会社メルカリだけに応募しました。
ー なぜ数ある企業からメルカリだけを受けたのですか?
事業展開を広げていて成長期にある、もっと伸ばせる領域が沢山あるといった観点で面白そうと思い、様々な分野の社員の方にお話を聞きにいき、知れば知るほど興味が深まりました。この会社であれば、自分のキャリアの軸3つ(①事業の経営ができる、②大きいチームを作り、マネジメントができる、③事業のインパクトが大きい )を全て満たせる環境に出会えるかもしれないと思ったからです。
ビジョンは、法人に目を向けた事業の柱を増やすこと。他社と協業し、もっと日本を盛り上げたい

ー 実際にメルカリに入社されていかがですか?
会社が違えば、経営方針や文化、コミュニケーションの仕方、使う用語まで異なります。早くバリューを出さなきゃという焦りもありますが、『郷に入っては郷に従え』と言うように今は一旦その文化に馴染んでいく期間だと思っています。これまでは無意識に発言して伝わっていたことも、今は配慮を心がけて誰にでもわかる言葉で伝えるよう意識しています。早く事業を創る側に回りたい気持ちもありますが、得意な営業で信頼をコツコツ積み上げていこうと思っています。
ー 現在の働く環境の魅力を教えてください。
まずは環境的な働きやすさがあるのは有り難いなと感じています。在宅と出社を組み合わせたハイブリットワークスタイルなのでまだわからないことも多い今は、出社して近くに聞ける人がいるのは安心できます。また、風通しが良く、基本的にみんながオープンな場所(Slack)で会話をしているので、得たい情報が拾いやすいです。全社的にそれがカルチャーとして根付いているため、様々な情報の接続に困ることがなくスピード感のある仕事に繋がっているのだと思います。中途入社の社員割合が約8割と多いので、途中からジョインした人が困らないような工夫がされているなと感じます。
ー 日々頑張れる理由は何ですか?
あまり頑張っている感覚がないと言うのが正直なところです。苦手なことは脱力してバランスをとっているからかなと自分では思います。私はどこのフィールドであれば自分が勝てるかよくわかっている方だと思っています。今となっては、人生で苦手なことに時間を費やすよりは、得意なことに時間を費やして、苦手な部分はチームでうまくカバーし合えばいいのかなと。そうすると良い結果に繋がりやすく、働いていて気持ちいい。相乗効果でチームみんながそうなるといいなというマインドで仕事しています。
ー 今後の展望をお聞かせください!

自分のミッションは、法人に目を向けた事業の柱を増やして会社を更に成長させることだと感じています。株式会社メルカリはC2Cのフリマアプリ「メルカリ」がメインで成長してきたという背景がありますが、これからは、例えば、Eコマースプラットフォーム「メルカリShops」 (法人のお客さまがメルカリに出店できる) であったり、メルカリ ハロ (スポットワークのサービス) を作って企業とメルカリのお客さまのマッチングをするなどまだまだメルカリのミッションに基づいて成長させられる事業が多くあると考えています。更に次のステップでは、競合同士で争ってその業界で1番になるということではなく、全社で新しいマーケットを作り日本を盛り上げていくことに興味があります。これまでの経験を活かし、他社と協業しWin-Winとなる新しい挑戦をしていきたいです。
ー 最後に、仕事に欠かせないアイテムはありますか?

画面が大きく見やすいiPhone ProMaxのスマートフォンです!私は仕事とプライベートを分けない主義で、仕事も遊ぶように楽しめばいいというマインドを持っています。常に携帯しているスマホでボーダレスな生活を送っています。リモートワークも可能なので社用携帯で会議はGoogle Meetでつないでいます。コミュニケーションツールとしてSlackが入っており、スマホで仕事が完結できることが多いです。
【プロフィール】
戸田 雅子(とだ まさこ)
2014年楽天株式会社(現楽天グループ株式会社)へ新卒入社。楽天市場のECコンサルタントとして、食品ジャンル等の楽天市場に出店する店舗の営業に従事。2018年より楽天モバイルの基地局設置プロジェクトの立ち上げに参画。伝送ネットワークの構築や全国のモバイルショップを管轄する。テレビ東京の経済ドキュメンタリー番組「ガイアの夜明け」に出演。2023年に法人事業の立ち上げをし、営業とマーケティングの責任者を担う。2024年11月より株式会社メルカリに入社。
この記事は2025年2月時点の内容になります。
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