仕事と向き合い、“自分らしく人生をハンドリングしたい女性”のためのメディア
LINE友だち登録

キャリアインタビュー

人事から開発へ異動、後にスタートアップ役員に。朗らかに芯を持って働く秘訣

今回は、サイバーエージェントや医療機関、ABCashTechnologiesを経て、女性のためのコーディングブートキャンプ「Ms.Engineer」の取締役CHROを務める石原沙代子さんにお話をお伺いしました。

  • 2007新卒で希望の人事に配属大学卒業後サイバーエージェントに入社し人事に配属。エンジニア採用を強化するタイミングで自らもプログラミングスクールに通う
  • 2009人事部から開発部門へ異動プログラミングの勉強が楽しくなり、入社2年後には自ら希望を出して開発部門へ異例の異動。育休を経て復職し1年後に退職し専業主婦に
  • 2017スタートアップへ専業主婦には向いてないと気づき自宅近くで勤務先を探し入社。後に縁があり金融教育のABCash Technologies(当時はbookee)にジョイン
  • 2023「Ms.Engineer」に参画女性エンジニアを育成する「Ms.Engineer」を手伝うことに。女性のキャリアチェンジの瞬間に立ち会えることが魅力
CONTENTS

新卒で配属された人事部。エンジニア採用が上手くいかず、試行錯誤の結果、自らプログラミングスクールへ

一 新卒からベンチャー、スタートアップ企業に勤めたんですか?

大学卒業後、2007年にサイバーエージェントに入社しました。就職先としては、今後の可能性がある成長市場に興味があったので、中国の化粧品マーケットにアプローチしていけるメーカーも受けていましたし、成長が著しかったインターネット業界のサイバーエージェントも受けました。当時はインターネット広告がメイン事業だった時代で知名度も勢いも増している時で、面白そう!と思ったのと、何よりも働いている人が魅力的で「この会社に入社したい!」と決断しました。

一 入社後はどんなキャリアでしたか?

内定者時代に様々な社員さんと接点を持ち、魅力的な人が入社し、更に成長していく、人が財産と言える会社だと感じ、「絶対に人事の仕事をしたい」と思うようになりました。そして、希望通り人事に配属。

当時は全社的にエンジニア採用を強化するタイミングだったのですが、エンジニアのことが全く分からず、役に立てていないと感じ悩みました。少しでもプログラミングを学んで理解を深めようと考え、自らプログラミングスクールに通ったり、社内の新卒エンジニア向けの研修を受けたり、できる努力はしようと、とにかく動きました。

エンジニアという仕事の楽しさに気付き、人事部から異色の開発部門への異動。そして専業主婦時代

一 凄い行動力ですね!本業に活かすためとは言えそこまでなかなか努力できません。何かいい変化はありましたか?

自分の気持ちに大きな変化があって。「エンジニアに対する理解を深めたい」と思って始めたプログラミングの勉強が想像よりもはるかに楽しくなっちゃって。入社2年後の2009年には、アメーバ事業本部の開発部門に自ら希望をして異動しました。異例の異動希望を受け入れてくれた会社には今でも感謝しています。

その後、結婚・出産を挟んで2011年に育休明けで復職したものの、16時に時短で帰る自分はこの会社で本当に貢献できているのか?と自問自答しつつ、周りの同期たちがバリバリ働く姿をみて、段々自信を失ってしまいました。サイバーエージェント以上にいい会社があるとも思えず、復帰して1年後には専業主婦になる決断をしました。

一 忙しく働いていた毎日から専業主婦。急な環境の変化でしたね

真逆の生活ですからね。でも、半年ほど経ったところで「自分は仕事にしたい」と気付きました。自宅の近くで定時で働ける仕事はないかと検索していると病院が新設されるということで、求人が出ていました。もちろんサイバーエージェント時代よりはがくんと収入は減ってしまうけれども、子育ての優先順位を下げたくない当時の自分にはベストな環境だったため、応募し、入社することに。経営企画や医師の採用などを担当し、5-6年在籍しました。医療法人としては大きく、2万人程在籍する組織。スピード感などにおいて、前職とのギャップはところどころ感じていましたが、仕事と育児のバランスが上手に取れていた期間でした。

「何でやる前から断ってるんだろう」意を決してスタートアップの立ち上げにジョイン。

一 ベンチャーと医療法人では雰囲気もかなり違いそうですよね。その後は?

リスキリングの意味でグロービスに通っていたところ、同期が立ち上げた金融教育のABCash Technologies(当時はbookee)を手伝って欲しいと連絡を貰いました。一度は断ったものの、あとあと考えていると、「なんでやる前から断ったんだろう?」と後悔している自分がいました。子どもも少し大きくなり、余裕ができたタイミングだったこともあり、直感を信じてスタートアップに入る決断をしました。

10人以下の規模の時にジョインし、組織づくりから人材・採用における0→1を担当。3年半在籍する間に60人規模に成長。多忙を極め、働く環境を考え直そうと。そんな時にサイバーエージェント時代の同期・やまざきひとみから「Ms.Engineer」を立ち上げたから手伝って欲しいと連絡が来ました。

同期が立ち上げた女性エンジニアを育成する「Ms.Engineer」に参画

一 2021年11月に設立したMs.Engineer。今の仕事の魅力は?

女性のキャリアチェンジの瞬間に立ち会えるところです。働く我々はフルリモート週休3日を守り切っていて、短時間に凝縮してぎゅっと働いている分、雰囲気としては結構パワフルです。「家族と健康より大切なものはない」と子育て中でもある代表のやまざきが常々言っていて。私達が「週休3日」という新たなロールモデルを社会に提示していかなければという使命感も持っています。

一 「女性」と「自信」の関係についてどう思いますか?

「背中を押してくれる人が少ない」から、なかなか前に進めない。Ms.Enginnerでも生徒さんに「自信と覚悟をもつ」という姿勢をつけて貰うことを大切にしています。そのために、“自分に自信がないという呪いを剥がす作業”を常々して皆さんをチアアップしながらエンジニアとして立ち上がっていただけるようサポートしています。

一 なぜそんなに頑張れるんですか?

「自分の行動が何かを変えることができる」と思っているからです。「女性の働く環境を変えたいという」思いを実行するにはやはり行動を起こさないといけないので。浪人の1年間で「学ぶことの楽しさ」を知ったのも大きいです。

一 仕事の息抜きには何をされていますか?

一人で美術館に行くことです。この間、久しぶりに人と美術館に行った時に、一つの同じ絵を見ていたら、感想や感じ方が全く違うことに驚きました。一つの絵に対しても多様な視点があると気づいたことから、経営にも多様な意見が必要だなとハッとしたり。仕事のアイデアも浮かぶ大切な時間です。

一 将来の展望は何かお持ちですか?

「女性をエンパワーメントすること」。これは人生かけてやっていきたいことです。

特に「途上国の女性教育」に携わりたいという妄想はあります。国によって女性に教育をするなんて、、、なんていう国はまだまだあるのが現実なので。

一 一歩踏み出せない方へアドバイスお願いします。

漠然としたモヤっとした気持ちがある場合は、それが一歩踏みだすタイミングだと思います。後先考えずに行動してみるというのも時には必要。「キャリアの8割は偶然決まる」と言われてます。目の前に出現したチャンスをとことん最大化するということや、今の流れを素直に受け入れて今の自分がパワーアップするために必要なスキルをつけていく、という考え方にしてみると次の一歩が見えるはずです。

【プロフィール】
石原沙代子(いしはらさよこ)

大学卒業後、株式会社サイバーエージェントに入社。人事本部エンジニア新卒採用を担当。全国各地で採用活動を行い、数百名以上の応募者と接触。同社を退社後、医療機関に入社、経営企画、診療データ分析、医師採用を担当。2018年株式会社ABCash Technologies(旧bookee)に創業期にジョインし組織を10倍に拡大し2019年執行役員CHROに就任2022年1月Ms.Engineer株式会社に入社、取締役CHROに就任。

この記事は2023年8月時点の内容になります。

\この記事を読んで、一歩踏み出したいと思った方は、こちらからNewMe Jobsにご相談ください/

NewMeへのお問い合わせは、こちらから

友だち追加@997jdweu
最新情報はこちらLINE友だち登録