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キャリアインタビュー

ワーママとなった現在もKenvueのCMOとして活躍する彼女の原動力とは

リーダー30代転職Kenvue Inc.CMO/CHビジネスユニットリード浦崎 里奈さんリーダー30代転職

「自分の人生を自分でハンドリングし、前向きに生きる女性を増やす」というビジョンを掲げるNewMe。NewMe Storyでは「自分の人生を自分でハンドリング」している女性たちにフォーカスし、インタビューを通して多様な働き方・生き方を届けていきます。 今回は、新卒でP&Gに入社し、その後Kenvue(2023年にジョンソン・エンド・ジョンソンから独立)で、ブランドシニアマネージャーとして活躍する浦崎里奈さんにお話を伺いました。

  • 2011新卒でP&Gに入社日本の本社神戸でレノアなど柔軟剤を担当するローカルチームに所属
  • 2012シンガポールに駐在2年目で日本、北東アジア先進国のマーケティングを担当
  • 2016J&Jに転職日本のローカルで製品開発、TVCM、デジタル、店頭まで一貫したマーケティングができることに魅力を感じ一念発起
  • 2024コマーシャルリーダー昇格管理職として200名ほどのチームをマネジメントし、組織づくりに面白みを感じる
CONTENTS

社会にどんなインパクトを与えられるのか、目に見えて結果がわかる仕事内容に魅力を感じP&Gに入社を決意

- まずは新卒で入社した会社について教えてください。

新卒でP&Gに入社し、日本本社の神戸でレノアなど柔軟剤を担当するローカルのチームに所属していました。就職活動は、意識の高いゼミ仲間の影響もあり、外資系の金融やコンサル中心に見ていました。その中で一社だけ受けていたメーカーがP&G。入社の決め手になったのは、自分のしたことがこの先どのように消費者や社会にインパクトを与えられるか想像できたことでした。夏に参加したインターンシップで、自分のつくった製品のコンセプトに消費者からのフィードバックや、リサーチをする機会があり、目の前で反応が分かることに、やりがいを得られそうと感じました。

- 当初から長期的にバリバリと働こうと思い描いていたのですか?

正直そこまで考えられていなくて、最初はなんとなくかっこいいから外資系を見ていました(笑)。当時からジョブ型採用をしていた外資系は職種を選べたので、好きじゃないことをするのが苦手な私には合っていたなと思います。当時は結婚や出産などのライフイベントのタイミングが想像つかず、長いビジョンはそこまで考えていなかったものの、考えていなかったからこそ、とりあえずキャリアのスタートダッシュが大事という想いがあり、数年で一人前になれるという点でも外資系を選択したのは良かったです。その観点でいうと今だったらスタートアップなども選択肢に入るのかもしれませんね。

- 入社後の経歴について教えてください。

入社2年目からシンガポールに駐在になりました。引き続き、柔軟剤のカテゴリーで日本、韓国などのアジアの先進国を担当。自分の思い描いたものが形になっていくマーケティングの仕事が楽しくて、趣味=仕事というくらい没頭していました。4年半が経過し、そろそろ日本に帰りたいと思い始めましたが当時のP&Gの日本での仕事は残念ながら営業しかありませんでした。また、新しいことにチャレンジしたいという気持ちも相まって転職を決意しました。

キャリアの転換時には、仕事を楽しみつつパフォーマンスを上げられる環境を模索

ー そして転職先は同業他社だったんですね。決め手は何だったのでしょうか。

一番はジョンソン・エンド・ジョンソンのマーケティングは日本でローカルにできる点。製品開発から、TVCM、デジタル、店頭のプランまで一貫して全部自分でできるのはとても魅力的で、だからこそビジネス成長の期待値に対してオーナーシップをもって結果を出すことができました。また、製品群がヘルスケアでいいなと思ったのもあります。

- 転職に対する不安はなかったのですか?

不安はそこまでありませんでしたが、自分なりに気をつけたことはあります。2社は外資系メーカーで消費者向けの商材を扱うなど共通点もあるが、カルチャーの観点でかなり違います。仕事のWHATとして、消費者のニーズに応える製品を届けること、ブランド価値・便益を伝えるマーケティングプランを作成することは変わらないですが、どのように社内でチーム・組織をリードして、それをやり遂げるか、というHOWの部分は、適応が必要でした。ただ、結局会社のカルチャーというのは人が作っているものなので、消費者理解と同様、社内の人のモチベーションやインサイトを理解することが大事だと実感しました。

- 転職や昇格などキャリアの転換時にどういうことを意思決定ポイントにしているのですか?

どうしたらパフォーマンスがあがるのか、環境を含めて自分で理解するのが大事だと思っています。私の場合は、消費者に向き合っているリサーチや分析、それに基づくアイディア出しなどの好きなことをやっている時はパフォーマンスが上がります。逆に、やる意義を見いだせない面倒な社内資料作成などの作業は昔から苦手で、そこに時間をかけてもビジネスの結果にもつながりません。自分がどういう仕事をしているときにパフォーマンスが上がるのかを理解すること。好きなことを武器にビジネスの成長を達成し、結果を出せる環境なのかどうかはとても重要だと思います。また、結果を出せばチームみんなも会社もハッピーになるので、社内調整や社内資料作成など無駄な時間・作業もなくなります。

ー結果を出すためにしていることはありますか?

私の仕事は、自分の取り扱っているカテゴリーやブランドの消費者のトレンドやニーズを誰よりも知ること。営業、小売り、グローバルの誰から聞かれても、必ず正しいデータやインサイトを提供するようにしています。”ここだけは誰にも負けない”というエリアをもって、浦崎さんに聞けば絶対正しいことを言ってくれるという信頼を勝ち得ることを一番最初に徹底するようにしています。これはどのブランドの担当になっても気をつけています。

“とりあえずやってみよう”マインドでチャンスは逃さない。現状に満足せず次々と新しいことにチャレンジ

ー CMOやコンシューマーヘルスコマーシャルリードを打診された時はお子様も小さかったと思いますが迷いはありませんでしたか?

迷いませんでした。とりあえずチャンスが舞い込んできたらやってみようというマインドですやってみて失うものってあまりないと思うんです。逆に、やらなかったときに得られるものも特にないのです。努力した結果が短期的に出ないことはもちろんあったとしても、真剣に取り組んでいたら2〜3年で結果は出ると信じています。

ー 転職されて既に6年経過されていますが、長く勤められる理由はどのあたりでしょうか?

3つあります。1つ目は、裁量を持って好きなことができる環境だからです。マーケティング、戦略立案、ビジネスマネジメント、コマーシャルプランを0から実行まで全て担えるなど裁量権があります。2つ目は、新しいチャレンジができることです。同じ会社にいても、担当するブランドが変われば商材や業務内容も変わります。私の場合は、入社時はボディケアのブランドマネージャー、産休から戻ってからはバンドエイドとリステリンなどのカテゴリーのシニアマネージャー、2019年からはシーラボに出向し、新製品のローンチのマーケティングをしています。シーラボは元々日系企業。買収したばかりで外資ではないカルチャーが残っています。今までとは違うカルチャーの組織で働くことは私にとってチャレンジでした。3つ目は、組織づくりに携われるからです。ジョンソン・エンド・ジョンソンからKenvue の分社は、大きなきっかけでした。元々誰もが知る大企業で働いていたところから、今Kenvueはまだ1年目のスタートアップです。たくさんの変化の中で会社としてのカルチャーをどう作っていくか試行錯誤しながら楽しんでいます!

良い製品で世界中のみんなの生活をよりハッピーに!仕事という趣味を持つことで私生活をより楽しむ

ー そこまで頑張れるモチベーションの源泉は?

常に自分の取り組んだ仕事の結果がきちんと見えるというのは大きいです。製品やキャンペーンで市場シェアが変わります。この週は競合にかなり負けてる、こんなキャンペーンをローンチしたら差をつけて勝ったなど。正直、上司から褒められたり、昇進するよりも、自分の携わった製品を、何千万人もの人が使ってくれていることの方が嬉しいですね。良いブランド・製品でみんなの生活がよりハッピーになってくれたらそれが一番モチベーションです。

ー 浦崎さんはまさにキャリアとライフを両立されていますが、日々の中で工夫されていることなどありますか?

仕事が大好きで楽しいので、自分の趣味や自分の世界を持つという意味で働き続けている部分はあります。思い返せば、育休中も暇で、よく子供を連れて同僚とランチに行っていました。復帰直後は仕事と育児のバランスがとれず大変なときもありましたが、今は仕事と育児でメリハリを持って過ごす方が自分に合っているということにも気が付きました。17時以降は働かないというマイルールを作っていて、仕事が終わると限られた子供との時間を全力で過ごしているので、ONOFFがかなりつけられていると思います。あとは、パートナーがいたとしても自分は自分でしっかり働くことで、パートナーと同じ目線で仕事の話ができるのもより良い夫婦像かもしれないと思ったりします。  

ー 将来の展望をお聞かせください。

Kenvue をブランドとしてより魅力的にしていくことです。具体的には、日本でいい製品だなと思ってもらうのはもちろん、シーラボやリステリンなどの日本初のアイディアや製品、ブランドを海外に展開し、より多くの海外の人にもいいと思ってもらえるように努力していきたいです。Made in Japanの製品やキャンペーンを外資系メーカーで世界に展開していくのは、外資系だけど日本で働いている私だからこそできることだと考えています。

ー 最後に、仕事に欠かせないアイテムはありますか?

お仕事バッグに入れている欠かせないアイテム達です。オンラインミーティングも多いので可愛いマークを入れたイヤホンや自社の保湿力の高いハンドクリームの他、日本未発売のポータブルタイプのリステリンを持ち歩いています。

【プロフィール】
浦崎里奈(うらさきりな)
2011年P&Gジャパン新卒入社。入社後一貫して柔軟剤などのカテゴリーのマーケティング担当。入社2年目でシンガポールに駐在。2016年にジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のブランドマネージャーとして入社。ボディケアのブランドを担当。その後、育休を取得し復帰後はバンドエイドとリステリンのブランド担当。2019年からはドクターシーラボに出向し、新製品のローンチのマーケティングに携わる。2022年にマーケティングディレクターに就任。2023年、全ブランドのマーケティングに責任をもつCMOに。

この記事は2024年5月時点の内容になります。


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