- 学生時代から心に決めていた広告会社に入社し、念願のコピーライターとしてキャリアをスタート
- 1年半で部署異動に。人生で最大の逆境を経験し、キャリアに悩み続ける期間突入
- インスタグラムを自分の武器に。副業を本業に活かすことで希望の部署へ。
- 1社勤めでも会社員として「自分の人生をハンドリングする」ことで私らしい働き方に辿り着く
学生時代から心に決めていた広告会社に入社し、念願のコピーライターとしてキャリアをスタート
ー ご自身を語る上でやはり東京大学の卒業生というのは一つのアイデンティティになるように思いますが、勉強はいつから励んできたんですか?
勉強は昔から好きでした。高校は進学校ではあったものの行事が盛んな校風で、積極的に参加して青春を謳歌しているうちに気づけば東大E判定に。高校2年生の夏に「そろそろ本腰入れよう」と、そこから本気で東大を目指しました。進学について本気で考えた時、やはり東大は「勉強という領域で結果を極めた人が集まっている憧れの場所」でした。そこに自分の努力次第で入れるかもしれない、というのはやりごたえのあるチャレンジでした。
ずっと受験や試験と向き合ってきた人生だったので、晴れて東大に入学してからは「この先に受験がない」という初めての状況で、一旦ゆったりと翼を広げました。笑
ただ大学3年生になると、今の広告会社を第一志望に、外資系金融の長期インターンに参加するなど就活を始めました。
ー なぜ広告会社だったんですか?
実は大学2年生のときに印象的な出会いがあって。大学のサークル主催の在学生とOB・OGの交流会イベントを手伝いファシリテーターを務めたところ、現職のOBにファシリテーション力を評価してもらえたのが嬉しくて。その後、「モノやコトの魅力と価値を多面的に引き出す」という現職の文化を知り、仕事の時間が自分のワクワクする時間に直結するような働き方ができそうだという予感も相まって入社を志望しました。
ー 学生時代から心に決めていた会社に入ったんですね?
はい。2012年に入社しました。最初の配属は切望していたコピーライター。勉強を頑張ってきた自分はインプットが得意で、アウトプットは苦手なのではという意識もありました。しかしながら、新入社員研修でクリエイティブ試験に合格し、コピーライターとしての仕事に注力する中で「言葉での表現」を軸にキャリアを築きたいという想いが強まりました。
1年半で部署異動に。人生で最大の逆境を経験し、キャリアに悩み続ける期間突入
ー 自分で目標を立ててしっかり達成して。努力家で素晴らしいです。
ところが、念願のコピーライターの仕事ができたのはたったの1年半でした。ジョブローテーションがちょうど社内で活性化したタイミングだったのも影響したのか、すぐに部署異動になり大企業の会社員という働き方の宿命を感じました。コピーライターとしては新人賞などいくつかの賞も獲得していたところで、「どうしたら異動にならなかったのか」が全く見えなくて。すぐには自分の中でしっかり折り合いも付けられず、今だから言えますが、3年程は転職の可能性も頭をよぎるような状況でした。今すぐ自分のやりたい職種でキャリアをまた歩み始められる場所に移るべきなのか、その他の要素も含めて自分には「希望の職種」以外にも大切にしたいことがあるのかどうか悩み、自分の優先順位と向き合い続けた結果、人も社風も心から好きと思える今の会社の中でまた自分の好きな業務をできるように頑張ろう、と決めました。この心の整理と決断に3年かかりましたが、だからこそ納得して歩み始めることができました。
ー 完璧に見える山田さんにもそんな逆境があったんですね。
人生でダントツ1位の逆境です。その後もクライアントや社内の先輩・同僚に恵まれ続けたものの、9年目くらいまでは明確に「いつかコピーライターに戻りたい」という気持ちがありました。ですが、時代も広告会社の在り方も徐々に変化し、私自身も、必ずしもコピーライターの仕事に戻れなくても良いから「企画」に携わりたい、と考えるようになりました。インスタグラムやブログでの発信がライフワークとなり、自己実現の方法って多様にあるんだと気づけたことも柔軟な考え方ができるようになったきっかけかもしれません。会社での仕事も部署に縛られず自由に開拓していくことだってできる、会社での仕事で満たされない部分は自分の日々の他の場所で満たしていくことだってできる、と構えられるようになりました。
ー そのあとはどんなキャリアだったんですか?
3年ほどマーケティング担当営業をして、5年目から広報へ。実は広報への異動は自分で行動を起こしたことが繋がったのではないかと思っています。
思わぬ異動で悩んだ時期に、SNSでの活動も自分を紹介する一つの要素とすることができて、仕事に還元させられるんじゃないかと考えるようになり、個人のインスタグラムのアカウントを開設。ただ楽しんで運営するのではなく、フォロワー数という客観的に目に見える数値を伸ばすためにインスタグラムでの発信をスタートしました。
インスタグラムを自分の武器に。副業を本業に活かすことで希望の部署へ。
ー インスタグラムが1つのアイデンティティ=武器になったんですね!
最初は「インスタのフォロワー数」を伸ばすことがいつか仕事につながるかもしれない、という単純な発想が始まりでした。最初は自分が主語で、「自分はこんな部署に戻ってこんな仕事をしたい」と考えがちだったのですが、次第に自分よがりの思考では事態は変えられないと開眼。組織を主語にして「会社が自分をこの部署に動かした方がいいと思ってくれるくらいまで頑張ろう」と、自分のゴールから逆算して、どんなに小さなアクションでも良いから行動を起こしてみようと思うようになりました。振り返れば部署異動の要因の1つとして活かせたと思います。
1社勤めでも会社員として「自分の人生をハンドリングする」ことで私らしい働き方に辿り着く
ー 現在の仕事内容を教えてください。
今は、未来の暮らしを可視化して企業の事業創造・変革の実現を支援する仕事に携わっています。
入社直後から自分自身のキャリアには悩んできましたが、今の業務は毎日、心から楽しくてたまらないんです。これからも末長く自分のライフワークとして探求していきたい領域でもあり、とりわけやりがいを感じています。紆余曲折して今の自分に適したミッションに辿り着けたのは、長年の試行錯誤が実を結んだのかもしれないな、と思います。今、自分らしく働けていることに感謝しています。
ー 色々な選択肢がある中、1社に11年在籍している理由はありますか?
会社の環境が良いのは大前提ですが、自分の好きなことを自由に会社での仕事と同時進行する「複業」という働き方をみつけたからこそ、11年間現職を続けてこれたと思います。あとは「大きな組織にいることが好き」だと思ったタイミングがあったんです。「ストレスが少ない」「自分で全て決められる」など、小規模な組織やフリーランスならではのメリットはあるものの、私はその点に関する不満はさほど大きくない自分に気づきました。大きな組織で働くストレスは感じないタイプですし、自分で全て決められない煩わしさがあったら直談判するタイプなので・・・(笑)むしろ、個性豊かで刺激をくれるような方々がオフィスに沢山いる今の環境により魅力を感じたんです。一人で事業を切り開くよりも、大きな組織でチームワークを活かして大きな仕事や成果を切り開いていきたいという自分に、日々自分と向き合い続ける中で気づくことができました。
ー なかなか一歩を踏み出せない方へのメッセージをお願いします。
一人で悩んでも解決しない場合、色んな人に話を聞いてみて、そこでおぼえた「違和感」を大切にすることをお勧めします。アドバイスを受け入れるのも大事ですが、話の中にどこか「あ、そこは自分とは違うな」という些細なポイントがあったら要チェック。どんなところに自分が「違和感」を感じたか分析します。そこから情報収集をしてみて、次のアクションを起こします。
あとは「石油を掘り当てたとしてもしたい仕事か?」という極端な問いを立ててみるのもお勧めです。経済的に働く必要が全くなくなったとしても、続けたい仕事かどうか。仕事の内容や働き方が本当に自分にとってベストなものかどうか、浮き彫りになる問いかと思います。私にとって今の仕事内容はまさに「石油を掘り当てたとしてもしたい仕事」です。紆余曲折しながらも辿り着けた大好きな仕事です。
ー 仕事に欠かせないお気に入りアイテムは?
ルネ フルトレールのスカルプトリートメントです。在宅勤務中のリフレッシュにさらっと頭皮に揉み込みマッサージすると1-2分で爽快になり、思考がクリアになります。仕事中の息抜きは大事です。
【プロフィール】
山田茜(やまだあかね)
東京大学経済学部卒業後、広告会社に勤務。会社員の傍ら、東大卒ママインスタグラマー・ブロガーとして活動。仕事も子育ても遊びも貪欲に楽しみたいママのブログ「ママキャリア」を始め、3つのサイトを運営中。平均月間PVは合計50万PV超。独自のキャリア論があり、育休中に国家資格キャリアコンサルタントを取得し活動中。
この記事は2023年7月時点の内容になります。
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