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キャリアインタビュー

ライター・PR・マネージャー業の傍らMBA取得ー。マルチタスク+挑戦心で唯一無二の存在に

「自分の人生を自分でハンドリングし、前向きに生きる女性を増やす」というビジョンを掲げるNewMe。NewMe Storyでは「自分の人生を自分でハンドリング」している女性たちにフォーカスし、インタビューを通して多様な働き方・生き方を届けていきます。 今回は、女性ファッション誌「VERY」などでのライター。ファッションや美容、食、エンタメ関連のPR。マネージャーなどメインの業務に加え、PRからコンテンツ制作まで多面的にコンサルティングする株式会社TSUNAGIYA plusの経営者としても活躍する栗生果奈さんにお話を伺いました。

  • 2001新卒で三陽商会に入社大学在学中に雑誌「JJ」のライターとして活動。株式会社三陽商会に新卒入社、VMDを経てPRに従事
  • 2013フリーのライターに転身育休から復職したのち、退職。女性誌や書籍、ブランドウェブコンテンツのライターとして活躍
  • 2020コロナ禍でPR業を再開ファッション、美容、食、エンタメ関連でPR業を再開。モデルのマネージャーを兼任
  • 2023MBA取得に向け進学・起業早稲田大学経営管理研究科全日制グローバルに進学。株式会社TSUNAGIYA plusを設立
CONTENTS

辞める時にかけられた「この仕事向いてるよ」の一言が心に残り、脱サラし再びライターに転身

- まずはこれまでのご経歴を教えて下さい。

大学時代に女性ファッション誌のライターを始めたことが私のキャリアのスタートです。大学2年生の時、雑誌が大好きだった私は愛読していた女性ファッション誌に記者募集の記事を見つけ、迷わず応募しました。カメラマンやスタイリストなど、そこで働く周りの大人も仕事が大好きで心から楽しんでいるということが当時は新鮮な光景でした。応募時はアルバイトのような時給制の働き方を想像していましたが、実際はページ単価で、頑張った分の成果が報酬として数字になるのが嬉しかったのを覚えています。大学卒業後もそのまま続けたい気持ちはありましたが、両親から新卒採用で企業に就職して欲しいと切望されたため、就職活動をし新卒で株式会社三陽商会に入社しました。営業部に配属となり、バーバリーブルーレーベルのVMD(顧客が商品を見やすい、買いやすいような売り場をつくり販売を促す仕組みづくりをする役割)を担いました。VMDの仕事も楽しかったのですが、3年ほど経過した頃、ライターとして働いていた時代に接点が多く、ずっと興味があったプレスに、異動を希望。それから宣伝室でプレスの仕事を担当しました。

- 異動の希望は比較的叶いやすい環境だったのでしょうか?

私が希望していた宣伝室は、中途採用で既にPR業務の経験がある方々が多かったため、全く経験の無い私は行かせられないと最初は断られてしまいました。しかし、やりたい仕事ができないのであれば辞めることも考えていたため、正直に告げると、そこまでの気持ちがあるのであればと希望が叶いました。。20代に全力で仕事をした結果、30代前半になると裁量権のある仕事を色々任せてもらえるようになったと思います。新規立ち上げのブランドのPR担当になり、撮影でLAに行ったり、NYに買い付けにいったりとすごく仕事が楽しかったことを覚えています。そんな中でも、定期的にもう一度ライターをやりたいと思う時期がありました。あのワクワクと達成感をまた経験したいと思う気持ちが心のどこかにあったのです。また、固定給よりも、頑張ったら頑張った分のお給料がもらえる歩合給の方が自分には合っており、振り返ってみると生粋のフリーランス気質だったのかもしれません(笑)しかし、とても働きやすい会社だったことと、プライベートでは結婚をしたということもあり、結果そのままプレスの仕事を続けていました。

転機となったのは、出産です。特段子供が好きな方ではなかったのですが、産んだ我が子が可愛くて仕方ありませんでした。こんなに可愛い子供を預けてまで仕事するからには、お金のためだけではなく、心から楽しいと思えることがしたいという気持ちが大きくなりました。そこで行き着いたのは、やはりもう一度ライターになるということでした。

- ライターの仕事は10年以上とかなりブランクがあったと思いますが、フリーランスになることへの不安はなかったのでしょうか?

そういった時は自分の直感を大切にしています。ライターを辞める時にスタッフの方が「向いているのに、辞めてしまうのは勿体ない」と言ってくださいましたが、当時は’’そうなのかな?本当に向いているかわからない”と思っていました。しかし、10年以上経ってからもライターの仕事がまたしたいと思えているなら挑戦してみようと思いました自分の直感を信じて、母になってから愛読していた女性ファッション誌のライター募集を知り、同誌の編集をしていた友人に興味がある旨伝えると、「是非やってほしい」という有り難いお返事をいただき、前職を退社しました。今思い返すと、ファッション誌を読んだ感想を「勝手に感想文」としてその友人に送っていました。(笑)そんなところも熱意として受け止めてもらったのかもしれません。

人とは違った経歴だからこそ気付く視点を大切に。仕事の軸を増やし不安を解消

- フリーランスになられて10年以上前線で活躍されている自分の強みは何だと思いますか?

頂いた仕事は100%ではなく、130%で返すということに拘っています。それができない時は、依頼は受けず、お断りします。そうすることで信頼して頂くことが増え、また次の仕事に繋がっているように感じます。過去には無理をして、仕事を受けすぎてしまったことがありました。その時は、仕事が回らず悪循環になってしまい「すみません」と謝ることが増えました。せっかく仕事を受けるからには、「ありがとう」と喜んでいただきたい。パフォーマンスを最大で返せる限界値を知るのに5年かかりましたが、今は上限を決めています。また、私は一度企業に就職して、10年以上社会人を経験してからライターになったという人とは少し違った経歴だからこそできることを大切にしています。例えばタイアップ記事であれば、プレスの経験があるからこそ、クライアントの期待値を想像ができます。そのような背景を理解して、取り組むことで丁寧な仕事ができます。

ー 過去の経験を活かした栗生さんならではの視点ですね。ライターだけでなくPRも再開されたのはどういった経緯があったのですか?

きっかけはコロナ禍です。フリーランスになって以来、順調に仕事をしてきましたが、携わっている雑誌がコロナ禍で1号休刊になりました。休刊になると仕事はなく、収入もありません。フリーランスってなんて危ういんだろうと実感しました。フリーランスで幸せに暮らしていくためには、リスク分散で収入の柱は何本も持っていたほうがいいと思い、PR業を再開することにしました。

どのジュエリーよりも欲しいと思い踏み切ったMBA取得への道

ー 既に順風満帆なように思いますが、そこからMBAを取得しようと思われたのは何故ですか?

フリーランスでPRを再開すると、ブランドや商品を知ってもらうことだけでなく、どうしたら商品が売れるのかであったり、もっと広義での経営の話を求められるようになりました。経験値から何となく肌感でわかっていても、その道の専門家ではないので確固たる自信が持てず、ましてやそれを有償にはできませんでした。そして、自分自身もそれを専門的な知識でもっと深く知りたいと思いました。あるPRの発表会の仕事で名刺交換をした際に相手側の名刺にMBAと記載がありました。その瞬間、どんなジュエリーよりも欲しいと感じ、決心しました(笑)

ー 実際に勉強を開始されていかがでしたか?

入学して1年目は本当にきつかったです。課題も多くありますし、財務や会計、ファイナンスなど普段実務で関わることのない科目が難しかったです。フリーランスになってからは、平日午後6時以降と休日は仕事しないと決めていましたが、それも守れなくなっていました。プライベートの面では、長女は受験生、次女は小学校1年生で新たな環境となかなかハードでしたが、夫の理解と協力に救われました。2年目は必修が終わって、少し楽になりました。興味のあるPR、マーケティング、そして苦手であった財務にもどうせなら向き合って行こうと選択しました。働きながら通っているため、授業で学んだことをすぐに実践できるのも面白いです。学問にもトレンドがあり、リスキリングで知識も定期的にアップデートした方が良いと感じましたね。

ー MBAに挑戦して良かったと感じていることは何でしょうか?

苦手だった会計など数字が理解できるようになり、経営戦略やマーケティング、PRについても学び、仕事の幅が広がりそうです。知識の幅が広がったことで、様々な業界の方と共通の一般常識を持って話せるようになりました。例えば、アパレル業界は、可愛いやお洒落など感覚での部分の話が多いです。一方、金融業界は複雑な制度や数字などの話が多く、それぞれの業界の文化や一般常識はかなり違います。相手がこれは一般常識として当たり前にわかっているだろうと言葉を端折ってしまう部分も、自分が言語化することで業界のギャップを埋めることができます。職種の掛け合わせが効くと市場価値が高まり、重宝されます。フリーランスに関わらず、会社勤めでも、オリジナリティーを出すことが今後求められていくのではないでしょうか。

周りの人を幸せにしたいから頑張れる。誰かにチャンスを蒔ける人になりたい

 ー ご自身が日々全力で頑張っていける理由は?

自分の周りにいる人を幸せにしたい。これが私の原動力です。MBAを取得したきっかけも、知り合いの美容室経営者の方から「もっとヘアサロンの経営を上手にしたいという相談をすると、コンサルの方を紹介されるが、そうではなく、この業界の独特なところをよく理解している人に相談がしたい」という依頼を受けた際に、これまで関わってきた自分の大好きなこの業界に貢献したいと思ったことでした。45歳までを第一期と捉えると、やりたいことは全てやって、自己実現はできたと思います。
第二期はご縁があって関わってくれた人に幸せになって欲しい。チャンスを撒いていきたい、応援したいと思っています。

ー 今後の更なる展望はありますか?

今までは自分のやっていた領域を広げる起業を考えていましたが、MBAを取得し学んだのは市場の穴や、不便を解決し派生することの方が成功するということ。せっかく学んだことなので、自分の考えてなかった新しい分野で起業してチャレンジしたいと思います!また、社外取締役にも興味があるので、ご縁あればチャレンジしたいです。

ー 最後に、仕事に欠かせないアイテムはありますか?

MBA入学の試験に合格した際に購入したカルティエのリング。頑張って通学するぞという思いと、一旦頑張った自分へのご褒美です。勉強に向き合う時も仕事に向き合う時も手元を見ると当時の思いが込み上げて力が湧いてくるお守りのようなアイテムです。


【プロフィール】
栗生果奈(くりゅうかな)
2001年大学在学中に雑誌「JJ」のライターとして活動。新卒で株式会社三陽商会に入社し、VMDを経てPRに従事。2013年よりフリーランスに転身。雑誌「VERY」や書籍のライター、ブランドのウェブコンテンツのエディター及びライターとして活動。2020年にモデルのマネージャーをスタート。ファッション、美容、食、エンタメ関連のPR業を再開。青山学院大学の授業「感性ビジネス」ゲスト講師。。早稲田大学経営管理研究科全日制グローバルに在学中。2024年株式会社TSUNAGIYA plusを設立。インスタグラムのアカウントは @kuryukana 。

この記事は2024年6月時点の内容になります。

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