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働く女性に役立つトピック

【イベントレポート】自分軸でチャレンジし、前向きに生き抜くキャリア術

NewMeでは女性×キャリアを共通テーマとしながら、多様な働き方・生き方を届けていくことを目的に様々なイベントを開催しております。"今回は、自分軸でチャレンジを続ける3名のゲストをお呼びして、「自分軸でチャレンジし、前向きに生き抜くキャリア術」というテーマでオンラインセミナーを開催しました。

CONTENTS

【セミナーのアジェンダ】
①NewMeよりご挨拶・会社説明(NewMe CEO篠原)
②登壇者紹介(NewMe COO笹川)
③パネルディスカッション
④ワークショップ

【登壇者プロフィール】
石倉秀明(公益財団法人 山田進太郎D&I財団 COO)
2005年に株式会社リクルートHRマーケティングでキャリアをスタート。その後、リブセンス、DeNA、起業などを経て2016年より株式会社キャスター取締役COOに就任(2021年より取締役CRO)。創業期よりフルリモートワークで組織を運営し、複数の新規事業の立ち上げ、営業、マーケティング、広報などの管掌役員を歴任。47都道府県、23か国で800名以上がフルリモートワークで働く企業規模にまで成長させ、2023年10月の東証グロース市場上場に貢献。2024年2月より山田進太郎D&I財団COO就任。

国山ハセン(PIVOT プロデューサー)
TBSテレビにてアナウンサーとして「news23」「Nスタ」「アッコにおまかせ」等、報道番組キャスターからスポーツ、情報、バラエティ番組まで幅広く担当。2023年1月よりPIVOTにプロデューサーとして参画。番組出演・企画制作を担当。サッカーと日本酒を愛する1児の父。

近本あゆみ(株式会社ICHIGO 代表取締役CEO)
早稲田大学卒業後、株式会社リクルートに入社。入社2年目から国内向け通販の新規事業にて企画を担当する。その後リクルートでのECの経験を活かし、日本のお菓子は海外の幅広い人に受け入れられると考え2015年にmovefast(現ICHIGO)を創業しサブスク型越境ECサービス「TokyoTreat」をローンチする。3児の母でもあるワーキングマザー。

【イベントレポート】
セミナーのアジェンダ①~④のうち、③のパネルディスカッション部分のレポートとなります。

笹川:今日は私も大尊敬しているお三方にお越しいただいたのですが、皆様どのジャンルでも話せると思うのですが、個人的には、石倉さんは【モヤモヤ解決専門家兼働き方専門家】としてある意味有識者みたいな方だと思っているので、知識を共有して欲しいです。国山さんは【自分の価値を上げたりとか得意なことを活かす働き方というのを自分で表現している人】という印象がありますが、国山さんいかがでしょうか?

国山:そうですね!そのあたりは非常に自信を持っている領域です!

笹川:そして、近本さんは【自分オリジナルのキャリア、女性として社会に規模感も引き連れながらチャレンジしていく人】という本当に近本さんが見えている景色みたいなものを今日は共有していただけたらなと思っております。

悩み・モヤモヤの乗り越え方は?

笹川:国山さん、会社員経験が10年程あり、参加者の方とも感覚が近いと思いますが、転職を決めた時は悩みましたか?

国山:当然悩みましたね。悩んでいる期間も長かったですね。いきなり転職しようと思ってパッと転職したというよりは、常々色んなキャリアの選択肢を考えていて、その都度色んな人に相談しながら、最終的には気持ちが固まったところで転職しました。ただ、やはり人間関係や仕事面でも悩みましたね。

笹川:悩んだ挙句どうやってこれは正しいと思って決め切ったんですか?

国山:これはちょっと「軸」というか結論的な感じになっちゃいますが、私の場合は止められない衝動みたいな感じとよく言っています。結構自分の気持ちに素直にこれやりたいなとかここ行きたいなと思ったら行動するという風に決めてますね。なので、決まったのが一昨年くらいでしたが、そこは気持ちでした。ここだっていう感じ。

笹川:それはやっぱり自分の気持ちと素直に向き合うという作業があってだと思いますが、自分と向き合う作業はされていたんですか?

国山:それはそうですね。職業柄ある意味、表現するというか人前に立って話す機会も多かったので、常々見られ方とかは意識していましたし、自分と向き合う時間は考えていたので、メモを取るとか自分との対話の時間は作っていました。とはいえ行動面で言うと例えば今日のようなキャリアのセッションを聞いたり、エージェントの人と話してみるとか、なるべく視野を広げる行動はとっていたかなと思います。

笹川:やはり誰かに相談するのは大事ですよね。

国山:そうですね!そんなにハードル高くないかなと思いますし、友達に相談するとかでも良いんですけど、何か新しい関係性の人とか全然関係ない領域の人でも自分の考えを言ってみる・伝えてみると言うことから始めてみると、自分の考えの整理にもなるし、色んなアドバイスももらえるので、選択肢を増やすと言うことに繋がるかなと。それで言うと今もですけどね!

笹川:石倉さん、それこそ著書の中でも「不安を分解する」と言う言葉があって、分解する感覚って作業としてやっていくと霧が晴れるということに繋がりそうですよね。

石倉:そうですね、僕は国山さんと違ってそんなに友達を作ることが得意ではないというか人見知りなので笑、あまり外には出ず自分と葛藤します。僕は漠然とした悩みの「悩み」を「問題」に変えるというのがすごい重要だなと思っていて。言葉の定義として悩みというのは答えがないというかなんかモヤモヤしている状態だと思いますが、それを問題に変えられたら、解決策というか答えがあるんだと思うんですよね。

答えがある状態となったら、あとはやればいい、こうすればいいというのが見えるので、結構スッキリするのかなと思っていて。僕は悩んだり、なんかモヤモヤするな、気分が晴れないなと思ったら、結構紙に書くんですよね。思っていることをとりあえず書いてみて、全然難しい言葉じゃなくていいので何が不安なんだと、“将来このままで大丈夫かなぁ”とか“貯金貯まらないなぁ”とか“希望の部署に行けないなぁ”とか書いてみるんですよ。そうすると、「あ!これは別に大したことじゃないな」「あ!自分はこれに悩んでいたんだ」とかに気づくと思うんです。それで悩んでいることに気付けると、あとはそれをどうすればいいかが見えたりするので、とりあえず一回出してみるというのは結構重要なんじゃないかなと僕は思っていますし、わりと紙に書くというのはやりますね。

笹川:悩みを問題に変換するって、簡単な具体例でいいので、教えてもらってもいいですか?

石倉:例えばですけど、今日お子さんがいらっしゃる方はどれくらいいるか分からないですが、子供が産まれる時に“保育園に入れるのか?”とか“キャリアはどうなるんだろう”とか色々不安になるじゃないですか。それを紙に書いてみると保育園に入れた時、保育園に入れなかった時とか1つずつパターンを分解して書いてみたりするんですよ。そうすると「あ!入れたら何の心配もないね」「入れなかったとしたら、このパターンとこのパターンの心配があるね。じゃあ、それを防ぐために今、これだけはできそうだね。」とかが見えたりするので、何かとに関してもそうですけど、一旦とりあえず全部紙に落としてみて、分類分けしてみたり、整理してみたりすると、モヤモヤしている時は自分なりにこれをやった方が良さそうだなということが見えてきたりするので、そういう作業は結構やるかもしれないですね。

笹川:たしかに!一旦、全部吐き出してみて、並べてみるとやるべきことが見えてくるっていうのはありそうですね。あゆみさんは悩んだりされますか?

近本:悩みますよ、もちろん!悩んだりしますけど、私は会社員をあまり長い期間ではなかったんですがやっていて、辞める時はやっぱりすごく悩みましたね。最近はもうある程度その悩みとか壁とかを乗り越えてきたので、どちらかというと悩みもこういう風に乗り越えようという解決策を自分で持っていたりとか、あとはもう悩んでいてもしょうがないことは考えないように割り切って吹っ切っていくという考え方になってきたんですが、やっぱり若い時の方が、すごく悩んだなというのはありますね。

笹川:近本さんはリクルートを退社されて起業して、今の会社が9期続いているということですけど、その時は起業したいという思いがあったのか、それともビジネスアイデアがあるから自然と起業だったのかでいうとどういう感じだったんですか?

近本:私は先に起業したいというのがあって、元々大学時代に学生起業みたいなのを経験したんですね。その時は私は誘われる側で参加させてもらったという感じだったんですけど、その時にゼロからイチを作りだすようなことが自分は好きなんだなということを経験しました。大学生卒業してすぐ自分が起業できるかというとスキルもやりたいこともなかったので、しばらく修行というか勉強したいなという気持ちでリクルートに入ったんですけど、その時も絶対起業したいとか起業しないと私はダメだとかいうそこまでの強い意志とかプレッシャーというのはあまりなくて。どちらかというとリクルートは起業しなかったとしても、若い時から責任あるポジションを任せてくれたり、お会いする先輩方がイキイキお仕事されていたので、もし起業しなかったとしてもここで働きたいと思えるような会社を選ぼうとリクルートに入りましたね。

笹川:リクルートに在籍されていたのが、4年程だったと思うのですが、辞める決断は、起業したいという思いがまた沸々と湧いてきてということだったんですか?

近本:起業したいという気持ちはまだ持ち続けてて、起業するために辞めたというのはあるんですが、実はまだ今のビジネスを具体的にやろうというのは決めていなかったんです。会社員時代は忙しかったので、その会社員をやりながら企業の準備を進めるという両立を自分はできないなと思って、えいや!って先に辞めてから起業の準備をしようという感じで、私は辞めましたね。

笹川:その起業するということだけ決めているとある意味どんなビジネスでもいいわけじゃないですか。その中で「日本のお菓子を世界に」というアイディアはどうやって探ったというか、近本さんがすごいお菓子が好きだったとかそういう話でもないですよね?

近本:はい笑私はお菓子は人並みに好きなんですけど、リクルートの時からやりたいなという思いは持ち始めていて。、私はリクルートの時に国内向けのECのサービスの立ち上げを経験させてもらったんですね、ちょうどその時にインバウンドの旅行客が急に増えている時期だったので、ECを国内じゃなくて海外にやったら今後すごく需要があるんじゃないかなと思って。当時はその強いプレイヤーもいなかったので、自分がやってもまだチャンスがあるんじゃないかなと思い始めました。ただ、リクルートを辞める時はそのアイディアを持ちつつ、他にも3つくらいあったんですね。なので辞めてから2年弱はフリーランスとして起業資金を稼ぐために働いていたんですけど、その2年弱でどのビジネスをやろうかなというのをブラッシュアップする期間として使いましたね。

笹川:石倉さん、自分のやりたいことの見つけ方というのを石倉さんに聞くと違う視点の答えが返ってきそうだなと思って聞いてみたいんですけど。そもそもやりたいことって必要なのみたいなことを石倉さんなら言い出しそうだなと思ったんですが。いかがですか?

石倉:僕は2月から今の財団のCOOをやっていますが、その前までは9年くらい僕もスタートアップの取締役だったので、会社も上場して、さて次はどうしようかなとか色々考えていて、ここまできたんですけど。人生で初めて、この領域のこの仕事をやりたいなと思って今の仕事に就いたんですよね。実は仕事に関しては、やりたいからという理由で仕事を選んだことがあまりなくて、やりたいことがあればそれはすごい幸せなことだしラッキーなことだと思うんですよ。例えばやりたいことがあってそれが仕事で自分に向いてなかったとするじゃないですか。僕はそれに耐えられるほどのメンタリティを僕は持っていないんですよね笑。やりたいことっていつ見つかるか分からないから、見つかった時にそれができるくらいの力があればいいのかなとずっと思っていましたね。40歳過ぎて初めてですよ、この領域の仕事したいと思ったのも。

僕は昨年までキャスターという会社の取締役をやっていたんですが、2014年の創業から全員がずっとフルリモートワークで働いていて、今900人ぐらい全国にいて、相変わらずフルリモートワークの会社なんですね。なぜフルリモートワークなのかというと会社を始めた当時、自分は出社したくないな、子供ができたときに家で働きたいなと思って。でもそんなことをやっている会社は他になくて、じゃあ自分でつくるかということから始まったんですよ。それで気付いたら、仲間が増えて事業が増えて、世の中にこんなにリモートで働くことでキャリアを取り戻せる人とか、ここで初めてキャリアが変わる人が沢山いるんだなということに気付いて、途中からちゃんと経営者としてやらなきゃというのはありましたね。

笹川:あったらいいなということから始まったんですね!

石倉:僕がやりたいから始める、他に誰もやっていないし、という感じですね。当時僕はDeNAで働いていたんですけど、「家で働かせてください」「リモートで働かせてください」と言っても当時は何言ってんだという感じだったんですよね。

笹川:DeNAみたいな先進的な会社でもやっぱりできなかったんですね。

石倉:現在はリモートワークも多用されているようですが、DeNAは当時、リモートを推奨していなかったので、じゃあ自分でつくるかとなったんですよ。

笹川:石倉さんは今まではあったらいいな、から考えて会社をつくってみたり、自分の強みや得意そうなことにチャレンジしてきたと思うんですけど、それで今初めてやりたいことにチャレンジしているじゃないですか。そのやりたいことを仕事にしてみて、その2者を比較するとどうですか?

石倉:そうですね、やりたいことはやっているんですけど、僕の中ではやりたいけどできるか分からないけどチャレンジするという感じではなくて、これまで会社も経営してきましたし、色んな事業もやってきた中で、初めてこの領域は自分がチャレンジしなきゃって思いました。ジェンダーギャップをどう解消するか。でもやっぱり今までの経験が活かせるなというのはどこかに間違いなくあったと思うんですよね。なので、そういう意味でいくとやりたいという領域が出てきたけど、根底にはなんかできる気がするとか活かせる気がするっていうのがベースにある気がします。だからやりたいからと言って、僕がいきなりPIVOTに転職するかというと僕は映像が作れないんで、分かんないですけどしない気がします。だから僕はやりたいことを見つけようと思ったこともないし、見つからなかったらそれでいいんじゃないみたいな、たかが仕事だしぐらいな感じです笑。

笹川:やはり肩の力がぬけまくりの大人なんですね、石倉さんって笑。

石倉:だって皆さんに聞きたいです。10億あったら働きますか?(笑)僕は辞めますよ。

笹川:あ、その問題どうでしょう。近本さん、国山さん。

近本:私は働きます!

石倉:本当ですか。すご〜!!

国山:僕も働きます!

石倉:すげ〜な〜!!何かしらの仕事はするかもしれないですけど10億あったら、もっと自由に選んでいる気もするんですよ。

近本:それはおっしゃる通りですね!本当にやりたいことって言ったらおかしいですけど。

笹川:そうですよね、利益率とか年商とか考えなくてもね。

石倉:そう!年収とかも考えなくなるじゃないですか。

近本:本当に自分だけのペースでもしかしたら、やりたいことだけやるかもしれないですね。

笹川:10億あったら問題ですね。ちなみに私は国山さんとは腐れ縁で、大学生のアナウンススクールのクラスからずっと一緒なんですけど。国山さんって当時からやっぱりコミュニケーション能力が異様に高かったんですよ。他の人がこんにちはと言っても何もおもしろくないのに、国山さんがこんにちはと言うとなぜかその場が和むとか。笑なので本当に天職を見つけてテレビ局に入ったんだなと私は思うのですが、天職に巡り合うのって奇跡だと思うんです。。自分の能力とか強みとかを活かすことができているっていう体感があるのかどうか、またそれを活かして働くってすごく理想だと思うので、そのあたりどうですか?

好きな仕事にたどり着くには?

国山:私の場合はやりたいことみたいなのを明確にして、そこにアプローチしていくタイプの生き方というかそういうタイプの人間なので。ライフワークバランスは人それぞれ自分にあったものがいいかなとは思いますけど、映像の世界でもいわゆるヒットコンテンツの作り方とかを聞くと、元テレ東プロデューサーの高橋さんが言っていたのは、好きなこと、やりたいこと、できることの3つが重なり合わさっているところをコンテンツにするとヒットにつながると言われていて。キャリアとかももしかしたらそれに精通する部分はあるかなと思っていて、僕もどちらかというとその好きなこと、やれること、やりたいことをなんとなく考えていて、自分が一番花開くのはそこだなと思って、いく場所を決めているって感じですかね。

笹川:へぇ〜。国山さんってそのすごい好奇心とか強いじゃないですか。その中でどうやって今のPIVOTに辿り着いたんですか?

国山:すごく具体的にいうと、最初に転職エージェントの人に話を聞いた時にアナウンサーなんですけど何ができますかね?ってなって。なかなか難しいじゃないですか、それで色々と外資系のメディア企業なんかもどうですかとか言われたんですよね。そうすると例えばメディアで重なっているなとか思ったんですけど、そこでやれることって何なのかなとか自分の強みを活かせるのって何なのかなって思った時にピンと来なかったんですよ。なのでその重なる領域が一番大きかったのが今のPIVOTだったので、ある意味出演するとか企画するとかメディア領域だったら、自分の今までのスキルとか経験を活かせるなと思ったので、踏み切れたというのがあるので、そこは両輪で考えるようにしていたかもしれないですね。

笹川:石倉さん、色んな人のキャリアをみたり相談に乗ってこられたりしたと思うんですけど、やっぱり前職を活かして次に行くことって、一般的にはすごく理想系だと思うんですよね。その辺りってどうやって考えていくのがよさそうですか?

石倉:僕は日本の会社をもっと上手く使うのがすごく重要だなと思っていて。未経験での異業種転職ってハードル高いかもしれないけれど、社内異動って経験なくてもできるんですよね。ジョブローテーションっていう言葉もあるぐらいだし。じゃあ自分が営業の仕事をしていて、マーケティングの仕事がしたいとします。どうやったら社内異動できるかというともちろん異動したいですと言い続けることも大事なんですけど、これは自分が誰を異動させるか考える側になって初めてわかったことで、どういう人が異動できるかというとやっぱり普段から名前を聞く人なんですよね!当たり前ですけど例えば「そういえば最近、国山さんって人が活躍しています」とか「近本さんって人がいいらしいよとよく聞くよね」となり、「そういえばあの子マーケティング行きたいって言ってたよね」っていうのは人事の中でも出てくるし、経営者の会議でもやっぱり出てくるなって思っています。じゃあそのためにどうしたらいいかって、すごくシンプルで。今いる場所で成果を残すっていうのが実は一番の近道。しかも今いる場所で一番成果を残すための近道なんですけど。その残し方も例えばみなさんが資料作成とかエクセルが得意とするじゃないですか、そうすると今の部署とかチームの中でそういった仕事を積極的に受けるというのをやるといいと思うんですよね。そうすると自分の仕事時間の中で得意なことをやっている時間の比率が増えるじゃないですか。そうすると上司からはあの人最近頑張っているよねとか、やっぱりこれが得意だよね、とか成果上げているよね、とかになったりするので、さっき言った【名前を挙げてもらいやすい度】が上がるわけですよ。それで名前があがれば、なんかあった時に移りやすいっていうのがあるので、会社員であれば、この社内異動は未経験でもできるというのを最大限に使うということが一番近道だと僕は思っています。

笹川:たしかにそうですよね。何か違うチャレンジ・経験をしたいから転職というよりも、もしかしたら社内で異動した方がその行きたい異業種に近いことができるかもしれないってことですよね。

石倉:そう!例えば社内でマーケティングの部署に行って、そこで経験を積んでから違う会社に転職すれば、他の会社のマーケティング部署に行けたりするので、選択肢が全然違うと思うんですよね。

笹川:近本さん、同じ経営者目線で人を採用したりすると思うんですよね。その目線で今のお話聞かれていかがですか?

近本:うちの会社はまだそんなに規模感が大きくないので、採用する時は中途採用で経験者を採ることが多いんですけど、ただ例えば事務職で応募してきてくれた方がいたとして、よくよく面接でお話を聞くと実はバイヤーをやりたいみたいなその隠れた意志みたいなものがあって、それで尚且つ今の仕事は事務だけどその前に実はちょっと販売とか商品管理とかバイヤーの仕事につながるようなことをやっていましたとかいう方で、私も面接とかでお話しさせていただくんですけどその中で事務よりもバイヤーの方が性格的に向いてそうだなと思ったら、じゃあバイヤーの仕事どうですかみたいな感じで案内することはあったりしますね。

笹川:自分の可能性を自分で狭めないで、虎視眈々と思いを持ち続けたりとかするのは大事だということですね。

近本:大事だと思いますね。やっぱり面接って必ず転職の際にはあると思うんですけど、人と人との会話になるので、何かもし自分のやりたいこととか就きたいポジションとかがあるのであれば、それは言わないと分からないですから、当然面接で話した方がいいと思います。私も前職の会社員だった時に、元々は営業をしてたんですけど企画に行きたいという思いがあったので、ずっと言い続けて異動することができたんですね。それでその企画でECの部門を任せてもらって、そこから起業に繋がったりするので、言ったもの勝ちだし、言い続けて、声が大きい人が相手も印象に残るので、とにかく少しでもやりたいことがあったり、興味があることがあればそこに近い人たちや可能性がある人たちに言い続けるっていうのは結構大事かなと思いますね。

笹川:今の近本さんのお話で思い出したことがあって。この間実は女性管理職の実態に迫るリアルイベントを開催した際に、株式会社イングリウッド執行役員の松尾さんという方が当時リクルートにいらっしゃって、その方は上司の方に管理職をやりたくないと思われていた時代があったらしいんですね、ある時上司の方と話していて、管理職をやりたいと伝えたら「え!やりたいと思っていたんだね」となって。普段からNewMeでも女性男性って分けたくはないんですが、女性の方々が多く参加されるイベントなので、こういう話をさせていただくと、女性は自分が8割以上できることしか口にしなかったりとか割と完璧主義な人も多い傾向にあるので、そういう性質や思いを持っているのかもしれませんが「口に出していくことがチャンスに繋がる」というのは改めて大事なことだと思いますよね。

近本:はい、私はやっぱり立場が人をつくるなと思っていて、さっきの天職っていう話も天職を見つけるというよりは自分で天職にしていくものなのかなっていう風に思っていて。自分も会社を始めた時ってちょうど30歳くらいで、まだキャリアとしては全然若い時だったんですね。それでマネジメントはおろかリーダーもそれまで経験がなかったんですが、自分が会社やるってなったら、自分が先頭に立ってやっていくしかないし規模感が大きくなれば人を雇って、その人をマネジメントしたり教育したりをやるしかないっていう立場になって、それをこなしていくうちにどんどん自分のものになっていくというかだと思うので、私も今の自分の仕事は天職だなって思っているんです。別にお菓子がすごく好きってわけでもないし、ECがすごく得意なわけでもないけど、やっていくうちに経験して異論な困難を乗り越えることで天職に自分でしたんだろうなと思っていますね。なので、そういうキャリアのつくり方もあるのかなとは思いますね。

笹川:なるほど。国山さん頷いていますが、キャリアが人をつくるというのは実感されていますか?

国山:はい!お二人に共感しかないですし、私がPIVOTに参画して初めてインタビューしたのが近本さんなんですよ!

近本・笹川:そうだったんですか!

国山:初プロデュース番組、1人目のインタビューが近本さんだったんですけど、『30's』という30歳のキャリアのお話をする番組で、今のお話も伺ったんですけど、すごく印象的だったのがとにかく3年くらいはフルコミットしろみたいな、自分の今にフルコミットしてキャリアを上げろみたいなお話をされていましたよね、近本さん。

近本:はい、しましたね!

国山:だからさっきの石倉さんの社内異動の話にも精通することがあると思うんですけど、僕も社内知名度を上げるというのは結構意識していましたし、その今の与えられた環境でいかに成果を出せるかっていうのは共通項としてあるかなと思いましたね。

笹川:今の話を総じて、転職っていうのも環境を変える点では一つの大きな方法だと思うんですけど、一旦自分の身の回りを見渡してみて本当に自分はここで動き切ったかなとか、まだできる選択肢ないかなとか、考え直すことが意外と近道だったりするのかなと思いますけど、石倉さん、いかがですか?

石倉:そうですね、もちろん自分の納得感みたいなものはすごく大事だと思うんですよ。ただ、動きたいなとか、我慢できなくなっちゃった、とかがあったら、僕はいつでもいいのかなとも思いますね。僕も実はリクルートに4年くらいいたことがあるんですけど、当時2008年にリーマンショックがあり、僕は人材領域の仕事をしてたので、前年比売上30%みたいな感じで、壊滅的だったんですよ。その時にサイバーエージェント藤田さんの本を読んだんですよ。そこには立ち上げ期のバタバタ劇が書いてあるんですが、それを読んで会社の立ち上げ期に入るのって楽しそう!と思って、大不況だから、今転職しようと思って、辞めたんですよね。その1年前に新規事業にアサインされていたにもかかわらず、中途半端ではあったんですが辞めました。そのとき今だったら、この大不況の中積極的に社員を募集している10名以下のベンチャーって頭がおかしいか良い会社かのどちらかだと思っていて笑。面接したらどちらかわかるだろうと思って転職をして学生ベンチャーの会社に入ったんですよ。なので、よくやり切らないと次もなんか逃げる癖がつくぞとか言われるんですけど、別に僕も3~4年おきにいろんな会社を転々としてきましたが、なんだかんだ自分で会社やったら9年とかやってたんで、自分のハマる場所では長くやれるので、人の意見は全部無視してもいいので、自分の気持ちに素直になって動けばいいんじゃないかなと思っています。

笹川:NewMeを立ち上げてまだ1年なんですけど、起業する前に100人くらいの女性の方にヒアリングとか面談とかさせていただいて、やっぱりその中で転職が全てとは思っていないんですけど、今の環境が決して自分がすごく成長していける環境ではないというところに勤めている時に、そこの1社に居続けるのかどうかっていう女性だと20代後半で1回は立ち止まって考える機会があると思うんですよ。そこで自分はここで成長していけるかもしれないとか、この会社が死ぬほど好きであるとなった時にその会社に留まるというのは正解のチョイスだと思うんですけど。一方ではたしてこの会社で成長していけるのか、この会社で自分の可能性が広がっていくのかはすごく冷静に見極めた方がいいと思っていて、そこは自分の感覚だったりとか、エージェントとかNewMeもそうですけど外に人と話すことで壁打ちしてみるっていうのは結構大事かなと思いますね。女性男性って比較はしないし、男性ももしかしたら若い方が需要はあるかもしれないんですけど、やっぱりそこは結構シビアな感じではあると思うんですが、石倉さんどうですか。

石倉:今のはおっしゃる通りで、転職活動することと転職することは分けて考えるべきというか別物だと思うんですよね。転職活動することは常にしていいと思うんですよ。世の中にはどんな可能性があるのかどんな心惹かれることがあるのか、とかは話してみないと分からなかったりするから、それはいいと思うんですよね。ただ、いざ転職するかどうかというのは、受かってから考えればいいかもしれない。そのタイミングが来たら考えればいいという話なので、転職活動するっていうのは要は他の会社をみてみたり他の可能性を探ってみること、これと実際に移るかっていうのは、みんなよく結びつけちゃうんですけど別のことなので、分けて考えたらいいんじゃないかなという気はしますね。僕は転職活動は気軽にやっていいと思いますし、カジュアル面談みたいに企業側もまずは意欲なくても会って話してみたいですっていうのが定着しているからこそ、それを上手く活用するっていうのは重要ですよね。

笹川:なるほど。では最後に、自分の価値を上げていくということはこれからの世の中は1社勤めが終わってきた中でチャレンジをする方が歓迎されるという風潮もあるとは思うんですが、近本さん、自分の価値を上げる、という部分いかがですか?

近本:自分の価値。今は個人の時代だと思うんですけど、何が個人かというとその自分にしか持っていないスキルだったりとか、自分にしかできない仕事が求められる時代かなと思っていて、スキルってすごく専門的な、例えばエンジニアとかデザイナーとかに限らず、国山さんみたいなコミュニケーション能力とか資料作成が物凄くうまいとかそういうのでもなんでもいいと思うんですけど、何か1つ自分の武器みたいなものを持っておくといいのかなって思っています。それを身につけるために仕事にすごくコミットする期間みたいなものを設けてもいいのかなと思いますね。

昔の日本って会社の中でも部署異動が多くて、1人がいろんなことをすることが求められるというかそれが結構当たり前の働き方みたいな感じでしたけど、スタートアップとかはマーケティングに配属されたら割とずっとその部署でスキルを磨くみたいな働き方をしている会社が多いのかなと思っていて、必ずしもずっと同じことをしろっていうわけではないんですけど、何か集中する期間みたいなものを設けて自分の得意なこととか自分の進みたい道のスキルみたいなものを身につけていくことが自分の価値というか自分の仕事とか転職する時の武器を身につけることが大事だと思いますね。

笹川:とにかく何か突き詰めて能力を上げてみるというのが、もしかして今自分に強みがないなと塞ぎ込んでしまっている方にとってはすごく強い武器になるかもしれないですよね。国山さんは自分の価値と武器を上げるみたいな話になるとどんな考えをお持ちでしょうか?

国山:私もそんな難しい話ではなくて、その自分を愛することじゃないですかね。

笹川:大きくきましたね!

国山:なんか占い師みたいなこと言っちゃいましたけど、僕は自己肯定感は高めなので、ご覧の通り(笑)でも結構これも武器かなと思っていて、周りと話していてもこれはできないやとか、結構先じゃないとできないよねとか、勝手に目標設定してたりとかするケースも見たことあるんですけど、全然もっとわがままでいいじゃんって、僕は逆に言うとキャリアチェンジしてみて、もう好きなことやろうとかいう肩の力が抜けてやれるようになってきたなという感覚もあるので、自分を愛しもっとわがままに生きていいんじゃないでしょうかね!

笹川:すごく良い格言をいただきました!

国山:ほんとにそれ思ってますか?(笑)

笹川:国山さんがおっしゃったような意外とベーシックなところって転職活動においては大事だったりするのかなと思いました。なんかあまり否定的なことばっかり言う方ってなかなか面接に通りにくかったりすると思いますし、一旦自分を認めてあげるみたいな作業は大事なのかなと思いました。

お三方ありがとうございました!

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